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免震便り
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11.建築中の住宅を免震にしたら
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(株)構造計画
免震,制振,構造設計,耐震診断,伝統木構法
一級建築士事務所(株)構造計画,摺木勉
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TEL:046-250-7160 FAX:046-250-7151
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免震便り

「建築中の住宅を免震にしたら」
No.11 2002/4

山はもえぎ色から新緑にかわり、林道歩きが爽快な季節となりました。3/28朝5時と午後3時の地震は小田原直下20km、マグニチュード4.2でした。4/9には関東、東海、東南海の3つの地震を対象に中央防災会議広域検討会も開かれました。

木造住宅と免震をつなぐ
在来構法で建築中の住宅をモデルに免震の効果を検証しました。敷地はローム層2種地盤、固有周期は0.6秒相当。住宅は総2階建延べ224m2の和風、筋かい金物に混じって桁、差鴨居、通し貫、ほぞ込栓など伝統構法を多く用い、固有周期は0.58秒となりました。免震装置は「すべり支承+天然積層ゴム」を採用し固有周期は5.9秒、装置の上にコンクリートスラブを設けて建物を載せることとし、地震動は地表面加速度500ガルを想定、等価線形法を用いて応答を求めました。
建物は18cmの振幅を3.3秒で揺れ、建物に作用する地震力は建物総重量の9.3%。木構造の層間変位角は1/258となります。従って、地震動による損傷はほとんど発生しないと判断できます。ほぼ同じ周期を持つ地盤と建物の間を免震装置で遮断し、免震部材の大きな変形で地震力の大半を吸収することができました。免震装置費用は330万円、設備を除く本体工事費の6.6%となりました。壁は通し貫に塗物、柱梁土台の仕口は伝統の構法でも地震力は十分凌げると判断できます。

免震で「安心、安全、長寿命、伝統構法」の住まい
地震力を吸収する役割を軽減された架構は広がりのある空間を提供し、骨太の構造材は木のぬくもりを伝え、伝統の継手仕口は職人達の心意気と誇りを家の隅々に残します。免震構法を活用すれば「安心、安全、長寿命」に「伝統の構法が活きる住まい」ともなります。免震構法にふさわしい架構法や風対策など解決すべき課題もあります。(摺木)

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